HBR Blog Networkの”The Best Companies Combine Marketing and Strategy” by Roger Martin("Playing to Win: How Strategy Really Works”の著者)の抄訳。
ビジネスの思考や理解が深まるにつれて、ストラテジーとマーケティングを区別するのに役立つような定義はなくなってきたが、それでもそもそものルーツは異なる。
マーケティングは販売に端を発しており、どうすれば消費者に自社製品を高度に知的に、そして計画的に販売できるかについて、マーケティング・ミックス(1940年代終わり)、生産者視点の4P(1960年)などのアプローチが生み出されてきた。
一方、ストラテジーは軍事理論に端を発しており、どうすれば敵を倒せるかについて、対競合各社の自社の能力に注目するアプローチが生み出されてきた(1960年から)。競合より経験曲線の下方に位置しているか、競合よりも金のなる木からスターに資源を配分しているか、などである。
しかし、ストラテジーとマーケティングは実務に使用されていく過程で、ストラテジーは自社と競合に顧客理解という視点を加え、マーケティングは自社と顧客に競合比較という視点を加え、統合してきている。
にもかかわらず両者が分別されている理由としては、ビジネススクールにおける講学上の都合、専門化されたスキルの発展と組織の分化を図る企業の都合などが挙げられる。実際のところ、ストラテジーとマーケティングを峻別する意義はなくなっている。
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