2012年11月27日火曜日

戦略的ディスカウント

HBR Blog Networkの”Holiday Discounts Are a Dangerous Drug” by Marco Bertiniの抄訳。


アメリカの小売業において、11月下旬から1月上旬の年末商戦は年間売上高の30%を占めるほどに大きな影響がある。そして、小売業者は早さ、程度、期間という点で全面的な価格競争に入ることを選択してしまう。

しかし、プロモーションキャンペーンに失敗すると、売り上げの増加と同じくらい容易にそのブランド、ビジネスの基盤が損なわれてしまう。消費者がディスカウントに慣れてしまい、売り上げのテコ入れには更なる値下げが必要になってしまうのである。こうした事態を避けるため、どのようにそのプロモーションを行えばよいか、7つのポイントをまとめている。

· 顧客との会話のきっかけとする
ディスカウントを、顧客にとっての単なるインセンティブとせずに、集めた注目を新製品の特徴、企業の評判や価値観についての対話を始める契機として活用する。

· 対象顧客を選択するようにする
ディスカウントを差別的に提示することにより、望ましい顧客とそうではない顧客に線引きをし、それによって競争環境下でのポジショニングを確立する。

· 条件付きにする
ディスカウントを顧客に提案する際、コストを低減させるような行動(オンライン購入)、売り上げを増加させるような行動(2個セットでの購入)を行ってもらうよう依頼する。

· ブランド価値を高める
一般的にディスカウントはブランド価値を損なうものと考えられているが、そうなるのは顧客がその値下げをご褒美ではなく、販売のための説得手段として用いられていると認識した場合だけである。そのブランドの本質を表すような行動をとる顧客に対してディスカウントを行うのである。

· 差別化する
簡単には模倣できないように、プロモーションそれ自体のブランディングに取り組む。

· 様々な状況に対応できるようにする
ベースとなる売り上げの基準を設定し、パフォーマンス測定のために参照する。

· 計画的にj実施する
ディスカウントを行う前に、出口戦略を策定し(何をプロモーションの目標とするか。)、それにコミットしておく(その目標が達成できた時点で、そのプロモーションを終了する。)。

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