2012年10月5日金曜日

都市化と所得水準

経済発展による社会の変化については通常、産業の高度化とともに、工業、サービス業といった産業が発展し、都市部に雇用が生み出され、その所得水準も向上していくという流れが考えられるが、アフリカ諸国はそうなっていないようだ。

世界銀行が公表した"World Bank. 2012. World Development Report 2013 Overview: Jobs.Washington, DC: World Bank. License: Creative Commons Attribution CC BY 3.0"(日本語のレポートもあります。)の中に、1985年と2010年時点における都市化率と一人当たりGDPの変化をプロットした表があるが、両者に正の相関関係が見られるアジア諸国に比べて、アフリカ諸国ではエチオピアなどを除きそうした関係は見られず、概ね都市化率のみが上昇している。

























おそらくアジア諸国では経済成長というプル要因で都市化が進んだのに対して、アフリカ諸国では農業の効率化というプッシュ要因で都市化が進んだことが原因かと思われる。この世界開発報告では、雇用が経済と社会の発展にもたらす意味について詳細に分析している。

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