2012年6月に発表されたBain&Companyのリサーチレポート「日本の消費者市場の潜在可能性を喚起する新たな視点とは」では、日本の国内市場の持つ可能性を肯定的に捉えつつ、既存企業が消費者に十分な価値を提供できていないとし、4つの対応策を提言している。
- 国内市場構造の変化に対応したビジネスモデルの再設計
- ソフトイノベーションを通じた豊かな顧客体験の創造
- ロイヤルティリーダーとなるための事業設計
- 真実の瞬間(Moment Of Truth)をブランドに織り込む
このうち、ロイヤルティリーダーとなるための事業設計の中で、彼らの開発したツールNet Promoter Score (NPS)が紹介されているが、以前このブログで紹介したEnterprise Service Quality index (ESQi)を精緻化したものであると言える。簡単にまとめると、以下のとおりとなる。
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ESQi | NPS |
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比較検討 |
回答方法 | 5段階評価 | 11段階評価 |
→
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精緻な分析が可能となっているが、詳細に過ぎ、回答の正確性に疑問がある。 |
算出方法 | 最上位評価が全体の回答に占める割合 | 最上位評価(9-10)-平均以下評価(0-6) |
→
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企業の評判を貶めるおそれのある消費者にも目配りされている。 |
個人的な結論としては、ESQiとNPSの中間が最も実用的な指標ではないかと思われる。過度に精緻化された指標では、消費者の回答の正確性、従業員のサービス改善における実感を伴った参照可能性に問題があると考えられるからである。
・5段階評価
「大変満足した」、「満足した」、「ふつう」、「満足していない」、「不満である」
・指標
最上位評価(「大変満足した」)-平均以下評価(「ふつう」、「満足していない」、「不満である」)
・指標
最上位評価(「大変満足した」)-平均以下評価(「ふつう」、「満足していない」、「不満である」)
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