“If I were given one hour to save the planet, I would spend 59 minutes defining the problem and one minute resolving it.”
Dwayne Spradlinは、”Are You Solving the Right Problem?”において、問題の解き方や回答よりも、どう問題設定するかが重要であることを述べ、彼が用いている問題設定のプロセス(challenge-driven innovation)を披露している。なお、記事の中では、発展途上国においてきれいな水へのアクセスを確保することにより、経済発展を支援するNPO、 ”EnterpriseWorks/VITA”(VITA: Volunteers In Technical Assistance)の例を用いて具体的な方法を示している。
問題設定のプロセス
ステップ1:ソリューションに対するニーズを確立する
・「簡潔に、根本的なニーズは何か。」
問題の核心を突く。
・「質的・量的に求められている結果は何か。」
顧客、受益者の視点を理解する。
・「誰がなぜ利益を得るか。」
全ての潜在的な顧客、受益者を特定する。
ステップ2:ニーズの正当性を明らかにする
・「その行為は組織の戦略に沿っているか。 」
そのニーズを満たすことがその組織の戦略的目標の達成に合致しているか。
・「会社にとっての利益とは何であり、またそれをどのようにして測定するか。 」
・「どのようにしてソリューションが実行可能であることを確かなものとするのか。」
どんな資源がどれだけ必要であるかを組織内の高いレベルで議論を始める。特に認識が大きく異なる場合は概算見積りを共有しておく必要がある。
ステップ3:問題を文脈の中に落とし込む
ステップ3:問題を文脈の中に落とし込む
・「どんな方法を試してきたか。」
経験から学ぶことにより、改善を加えたり、失敗を回避したりする。
・「競合相手等、他の人たちはどのような方法を試してきたか。」
・「ソリューションを実行に移す上での内的・外的制約条件はどうなっているか。 」
組織内での合意形成と資源調達、法律や規制などのクリアは大丈夫か。
ステップ4:問題と満たすべき条件を詳細に書き表す
内外の合意や協力を得るという観点からも、解決すべき課題をしっかりまとめておくことは重要である。
・「書き起こされた問題(problem statement)の中には複数の問題が含まれていないか。 」
複雑な問題は各要素に分割したほうが対処しやすい。
・「ソリューションが満たさなければならない要求は何か。 」
絶対的に満たすべき要求と満たしたほうがいい要求を分別する。
・「どのような専門家や組織(「解決策提案者」)を問題解決に引き込んでいくべきか。 」
・「問題にはどんな情報を含め、どんな言葉を使うか。」
より多くの協力を得るには、具体的、しかし不必要にテクニカルではない程度に問題を記述する。業界特有の専門用語や前提知識を避ける。過去のソリューションを簡単に説明する。
・「解決策提案者は何をアウトプットする必要があるか。 」
仮説的なアプローチを提示してもらうだけで足りるか。本格的な試作品も提供してもらう必要があるか。
・「解決策提案者はどんなインセンティブを必要としているか。 」
・「ソリューションはどのように評価され、また成功はどのようにして測定されるのか。」
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