Michael Fertikは、”Practical Advice for Raising Early Stage Venture Capital”において、アーリーステージでVCから資金調達するためのアドバイスを披露している。 
  
まず、そもそも以下の理由から可能な限り自己資金で事業を進めていったほうがいい。ただし、対象としているビジネスの動きの速かったり、利益が大きかったり、巨大市場で会ったりする場合を除く。 
1)会社の支配権を維持する 
2)それによって生のビジネス(の厳しさ)を経験し、学習することができる。 
3)小さい代償で事業から撤退することができる。 
4)外部資本なしで会社をつくり上げることができれば、それはより自立した事業であるといえる。 
  
という前提を踏まえた上で、以下8つのアドバイスの紹介となる。 
1)資金調達のアプローチを大規模ファンドから始めてはいけない。 
Sequoia capitalやKPCBのようなベンチャーファンド業界のトップファンドの影響力は大きく、他のところもその判断に追随してしまう。 
2)パートナー以外からの突っ込んだ質問には対応してはいけない。 
アソシエイトやアナリストは渉外として情報収集をしているに過ぎず、何の決定権もない。 
3)交渉破断後のフィードバックは無視してよい。 
投資を見送られた後のフィードバックは割り引いて受け止めたほうがいい。なぜなら彼らはThe Fundedなどで悪く言われるのを避けたいだけだから。 
4)事前にプレゼン用資料を送ってはいけない。 
どのVCも資料を送るよう要求してくるが、丁重にお断りしたほうがいい。この点については、両者の間に十分な信頼関係が築かれるまでは妥協してはいけない。彼らはその資料から得られた情報を二次活用してしまうからだ。 
5)VCとアポが取れたくらいで興奮してはいけない。 
6)VCから要求があっても、第三者と会ってはいけない。 
VCは手持ちの企業や人材と一緒になることを勧めたりするが、その提案は断ったほうがいい。なぜなら、もっと情報を引き出そうとしている、当該企業の評価についてその第三者の意見を参考にしたいと思っている、そのアントレプレナーの能力を試そうとしていることなどが考えられるからである。 
7)トップVCがシードステージでスーパーエンジェルに対抗するためにつくったファンドやインキュベーターのオファーを受ける場合は注意する必要がある。 
そのVCだけで十分なくらいの支援を受けられないのであれば、次のラウンド(資金調達)で、何か問題があってそのVCが支援をしないのではないかとの疑念を持ち、潜在的な投資家にとって魅力的な案件でなくなってしまう。 
8)いくつか連絡の取れる、友好的なファンドを確保し、定期的に事業状況を説明しておく。 
事業についてアドバイスをもらったり、いざという時に支援をしてもらうためである。
 
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